妊娠15週2日(15w2d)。一般的な妊婦さんのスケジュールで言えば、そろそろ胎盤が完成に近づき、辛かったつわりが徐々に解消されて「安定期」と呼ばれる時期に入ってくる頃です。
しかし、私の場合はどうやらまだまだつわりのトンネルの出口(つわり明け)は見えそうにありません。それどころか、「重症妊娠悪阻(じゅうしょうにんしんおそ)」という診断で、現在病院に緊急出戻り入院をしています。
未だにご飯は食べられず、24時間点滴に繋がれて体がキツいのが一番の苦しみです。しかし今回の入院では、体調不良に加えて、私の精神を削る「さらなる過酷な試練」が襲いかかってきました。
今回は、つわり入院中の「大部屋での過酷なストレス」について赤裸々に綴りたいと思います。
病室のルールが全く守られていないという現実
何が一番辛いかって、それは「同室の方々のマナー違反」です。 常識のギャップと言いましょうか、私が神経質すぎるのかと悩んでしまうほど、病室内のルールが崩壊していたのです。
大部屋の入り口や、入院のしおりには、当然ですが以下のようなルールが明確に記載されています。
・病室での携帯電話の通話は禁止(通話エリアを利用すること) ・テレビを観る時は必ずイヤホンを使用すること ・面会時間は◯時まで ・消灯時間は◯時
集団生活をする上で、お互いが快適に治療に専念するための最低限のルールですよね。しかし、私が今回案内された4人部屋では、驚くべきことにこのルールが何一つ守られていなかったのです。
・日中から大声で携帯電話で話し放題 ・テレビの音声はイヤホンなしで出し放題 ・面会に来た家族と、まるで自宅のリビングであるかのように大声で話し、面会時間が過ぎても一向に帰る気配がない
などなど、挙げればキリがありません。
音に敏感なつわり妊婦にとっての「地獄」
同じ産婦人科の病棟に入院しているということは、皆それぞれに切迫早産や悪阻などの辛い事情を抱えている仲間です。
同室の妊婦さん同士でお話しするのが悪いなんて全く思いません。仲良くなって情報共有をしたり、入院中の不安やつわりの不快感を分かち合ったりすることで、気が紛れて前向きになれることもたくさんあるでしょう。
ただ、何事にも「限度」ってもんがあるでしょう、と心の中で叫ばずにはいられませんでした。
つわりの最中というのは、匂いだけでなく「音」に対しても信じられないほど過敏になります。普段なら気にならないようなテレビの話し声や、他人の笑い声、ビニール袋をガサガサさせる音すらも頭にガンガン響き、それがダイレクトに吐き気を誘発してしまうのです。
「辛いのわかる〜」への心の中のツッコミ
さらに私の心をえぐったのが、同室の妊婦さんからの言葉でした。
私がベッドでカーテンを閉め、点滴に繋がれながら苦しそうにビニール袋を握りしめて嘔吐に耐えていると、カーテンの隙間からこんな声がかけられたのです。
「カメミさん、キツイですよね〜。私もここに来たときは全く同じ状態だったから、辛いのすごくわかる〜!」
その言葉自体は善意からの励ましだったのだと思います。しかし、その直後にまたイヤホンなしでテレビを見始め、大声で電話を始める姿を見て、私は暗いベッドの中で静かにツッコミを入れていました。
「いや、本当に辛さがわかっているなら、もう少し静かにしてくれないかな…!?」
これって普通の光景なのでしょうか?私が病気で余裕がなくて、お堅い人間になりすぎているだけなのでしょうか。
消灯時間を過ぎても終わらない試練
結局、その日も消灯時間を過ぎても同室の方々のガールズトークは終わる気配がなく、深夜にまで及びました。
「やっと静かになった…」と安堵して目を閉じたのも束の間、今度はどこからか地響きのような「いびき」が聞こえ始めました。いびきは生理現象なので文句を言うわけにもいかず、私はただひたすらに布団を頭から被って耐えるしかありませんでした。
結局、私がようやく少し眠りにつけたのは明け方のこと。体力が回復するどころか、完全なる寝不足で朝を迎える羽目になりました。
大部屋のストレスから身を守るために
もし今、私と同じように大部屋での騒音やマナー違反に苦しんでいて、眠れない夜を過ごしている妊婦さんがいたら、絶対に我慢しすぎないでください。
同室の人に直接注意するのは角が立ってその後の入院生活が気まずくなるため、まずは回診の時やナースステーションで、助産師さんや看護師さんに「実は音が気になって眠れなくて…」とこっそり相談してみてください。プロの看護師さんから、「皆さん、テレビの音や消灯時間には気をつけてくださいね」と全体に向けて優しく注意を促してくれることが多いです。
また、どうしても耐えられない場合は、空きが出たタイミングで個室への移動や、部屋の変更を希望するのも自分を守るための大切な防衛手段です。

ただでさえ体がボロボロな重症妊娠悪阻の入院。これ以上ストレスで症状が悪化しないよう、なんとか助産師さんの力や防音グッズを借りながら、この大部屋での試練を耐え抜きたいと思います。


